徹夜作業のすえ、なんとか荷物をまとめて成田空港に向かった。
飛行機の中では、前日に徹夜して荷造りしていたおかげで、ぐっすり睡眠。
たぶんイビキをかいていただろうってくらい熟睡できた。
そんなかんじで、London Heathrow空港に到着。
他の乗客はイギリス人かツアー客ばっかり。
一人なのでドキドキしていたが、そんなことをツアー客のおばさん達に悟られるのは、俺のプライドが許さない。
そんなわけで、俺に着いてこい!ってくらいの勢いで、先頭にたって入国審査のところまで行ってやりました。
でも、入国審査では思ったよりもいろいろと聞かれて焦った。
それまでは堂々としていたのに、いきなりあたふたしだした俺を見て、おばさん達は心の中で笑っていたに違いない。くそっ。
空港を出た後は、地下鉄でゲストハウスに向かった。
駅に着いてから、地図を参考にしてゲストハウスの近くまで行ってみたけど、団地があるだけ。
見落としたのかと思ってあたりを探してみたけれども、ここで間違いないっぽい。
途方に暮れて、あたりをふらふらしていると、追い討ちをかけるように夕立にあった。
イギリス嫌い・・・。
早速、日本に帰りたくなった。
精神的に疲弊していた俺は、雨の中を探し回る気力もなく、屋根のあるところで雨宿りすることにした。
すると、突然、韓国人らしき人が話しかけてきた。
どうやら、この人がオーナーらしい。
オーナーの話によると、団地の1室が宿泊するところなんだそうだ。
ゲストハウスは初めてだったので、こんな風な形態をとっているとは思ってもみなかった。
ゲストハウスっていうのは家の一部を宿として貸し出しているところなんだと。知ってた?
そんなかんじで無事にたどり着くことができたんだけど、中に入ると韓国人だらけ。
ルームメイトは全員韓国人。
日本人も数人いるけど、外出中らしい。
どうしていいのかわからず自分のベッドの上で唖然としていると、韓国人のうちの一人が一緒にテレビを観ようと話しかけてくれた。
部屋にいても暇なので、おそるおそるキッチンに行ってみたら、オール韓国人。
もちろん韓国語で話している。
英語でさえまともに話せないのに、韓国語なんて無理。
でも、ここで部屋に戻ったら日本人のイメージが悪くなってしまう。
そんなわけで、わかりもしない英語のテレビを楽しんでいる風に装っていたら、誘ってくれた韓国人が英語で話しかけてきてくれた。
そうすると、他の韓国人たちもみんな英語で話してくれるようになった。
話してみると、韓国人って以外に気さくで良い人ばっかりだった。
そんなかんじで、なんとか初日を無事に過ごすことができた。