今回は、2016年の熊本地震で被災して2021年に天守が復興を果たした熊本城に行ってきました。熊本城は、明治時代の西南戦争時に焼け落ちたので、当時の写真が残っていたこともあり、外観をしっかり復元した外観復元天守9城の1つでもあります。

熊本繁華街のサクラマチクマモトバスターミナルから熊本城の方向へ歩いていくと、加藤清正像と長塀が迎えてくれます。こちらの長塀ですが、2021年に復旧したばかりだそうで、その左端にある馬具櫓は、まだ、解体されたままになっていました。なんでも、2014年に復元したのに2016年に倒壊してしまったんだとか。

震災から7年経った今でも、まだまだ被災の傷痕が残っていて、天守閣に向かって坂を登っていく途中右手にある飯田丸も絶賛修復工事中でした。

そんな状況なので、今までの登城用の通路は立ち入り禁止となっていて、券売所から作られた観覧用通路を通って、本丸に向かっていきます。

途中の左手に見える数奇屋丸二階御広間は、石垣の崩れ、建物の歪み、外壁のひびなど、まだま被災の傷跡を色濃く残していました。

また、通路右手にある熊本城の鉄壁の守りの象徴で6回折れ曲がりのある通路の連続枡形も、石垣や階段が崩れたままでした。被災時には、石垣の崩落で通路が塞がれていたそうです。

こちらは、二様の石垣。右側の緩やかな古い石垣に左側の急傾斜の新しい石垣が築き足された場所なんですが、よく見ると新しい石垣の上部が沈下しているのがわかります。

地震の影響で、未だに本丸御殿も非公開になっていますが、その地下にある闇り通路は見ることができました。こちらは、地震による目立った被害はなかったんだそう。

本丸御殿の地下を通った先は、いよいよ本丸です。本丸では、2021年春に復旧した天守閣が迎えてくれます。左の大天守と右の小天守からなる天守閣は、日本三名城の雄大さを取り戻していました。ちなみに、裏手の宇土櫓が復旧工事中なので、背後ではクレーンが忙しく動いていました。

天守閣の中は、今回の復旧に当たって取り入れた耐震設備や、加藤時代、細川時代、西南戦争、それぞれの年代の展示がしてあり、熊本城について、より深く知ることができました。

また、屋上からは、熊本の市街地を一望できます。熊本だけに、ビルにでっかいくまモンがいました。

天守閣以外は、まだまだ崩れたままの場所もあり、五階櫓で天守についで見応えのあると噂の宇土櫓も絶賛復旧作業中でした。

ちなみに、宇土櫓の下の石垣には膨れがあり、まだまだ倒壊の危機がある状態なことがわかります。

奉行丸西側の塀はまだ、崩れたままの石垣や塀がそのままになっていて、震災の影響の大きさを感じることができました。

ちなみに、被災して解体された建物の材料は、こんな感じでプレハブ小屋に収納されているんだそう。まだまだ、たくさんの瓦が保管されてました。

奥には、加藤清正を祀る加藤神社がありますが、ここからの熊本城の眺めが一番雄大でした。

至る所に被災の傷痕が残り、まだまだ、見学できないところも多いので、復旧までは、まだまだ時間がかかりそうではありますが、完全復旧したら、また観にきたいと思います。


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